タロットとジプシーカードで自分自身を占って当たりすぎた話

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EKATERINA BOLOVTSOVAによる写真

2023. 9. 18

数年前のことになりますが、私の友人は仕事を辞めてから体調が優れないことが多く、それが心配だったこともあり、数ヶ月に一度のペースで連絡をしていました。元来あまり相手のことを根掘り葉掘り聞くのは好まない性質なので、自分の近況などを報告する感じでした。

連絡をすれば返事が来るので、私としては友人関係を維持していると思っていました。いや、維持していると思いたかったというのが本当です。ある日を境に、私が友人にメールを送ると友人の胸のあたりが真っ黒くなる感覚がありました。感じ方としては、自分と友人が重なって私の胸のあたりも真っ黒くなる感じです。なんだか嫌な感じがするけれど、でも、そんなのは気のせいだと思いたい自分がいました。私にとってその友人は、心を許せる唯一の人だったからです。

ある時、そんな嫌な感覚を払拭したくて、ジプシーカードとタロットカードで友人とのことを占ってみることにしました。すると、「友人の気持ち」にジプシーカードがanger、タロットカードが塔という結果が出ました。angerはそのまま怒りですし、塔のカードも怒りが爆発すると読むことができます。なぜ怒っているのかという質問には「一人の時間を過ごしたい」と読めるカードが出ました。この占いの結果に納得している自分がいるものの、どこかでやはり信じたくない自分もいました。

数日後、私は友人に連絡してしまいました。私のメールに対して返信が来たのがそれから2日後で「誰からも連絡が来ない日々が続いて満喫していた」とあり、ああやはり連絡してはいけなかったのだと思いました。あの占いは当たっていたし胸のあたりが黒くなる感覚も正しかったのだと悟りました。友人からの返信に対してはもう返事をしないことにしました。なぜなら、そっとしておいてほしいということが文面から察せられたからです。

もう自分から連絡するのはやめようと思っていたら、翌日、メールの着信音が鳴りました。開いてみると、そこには友人の怒りが綴られていました。ちょっとここには書けないのですが、とても傷つくようなことが書かれてあり、仲が良いと思っていたから余計にショックが大きく、その後なかなか立ち直れませんでした。占い結果を受け止めて、友人をそっとしておいてあげればよかったと後悔しています。もしあの時、友人は連絡されるのが苦痛なのだと受け止めて、たとえ疎遠になったとしても待つことを選択すれば別の未来があったのかもしれません。あの時メールを送らなければ、友人と決別することもなかったのかもしれません。いや、もうすでに友人の中では私の存在は苦痛を与える人物という認識で疎遠になりたかったのかもしれませんが。

自分自身で占った結果が強烈に当たった経験をご紹介しました。占いを信じすぎて依存するのも良くないですが、こういう風に当たることもありますので、やはり当たる時は当たります。